「頑張りすぎたあなたへ」

高山明美

大手広告代理店の営業だったあなたは、独身から既婚者になっても大好きな営業を続けていて、いつも訪問してくるたびに明るくてすてきな笑顔が印象的でした。

しかし、会うたびに「家事は手抜きをしないと体を壊すよ」と声掛けしていたのに、数か月すると顔色がさえず、だんだんと疲れている様子のあなたがいました。

やはり、仕事も家事も完璧にこなすことに一生懸命で努力していたら、体が悲鳴をあげたのは当然でした。

とうとう、退職という結論を出してしまったあなたは、私のアドバイスを軽視していたと、ぽつんと言って去っていきました。

その会社の営業が天職のように生き生きとしていたあなたの後悔が、今でも心に残っています。